こんばんは。

昨日は、仕事関係の人たちが集まる合同練習に初めて参加してきました。毎週土曜に開催しているみたいなので、今後参加していこうと思います。

週の半分以上は身体を動かしていますが、それでもプレーする時の強度とは比べ物にならないので、昨日も終わった後ヘロヘロ(というか途中から死にそう)でした。

まだまだ、戻すのには時間がかかるなあと。

とはいえ今年からは毎日プロテインを欠かさず飲んでいるので、ついた筋肉の密度が濃く、イイ感じにがっちりしてきました。

少しづつ大学時代のフィジカルに戻ってきている気がします。

 

 

で、本当は今日網走でのスカウト予定でしたが、急遽札幌に行ってくれとの要請が入り、前日入りしてスーパー銭湯で1泊し、今日は北海道カブス2部と札幌カブス1部を見てきました。

車で4時間半です。(笑)

やはり道東カブスよりも2部はプレースピードや強度が1段階上で、良い選手もたくさんいましたね。

 

札幌カブスの試合を見て思ったことを、ここで少し。

試合自体は、皆必死でボールを追いかけてゴールを目指し、「頑張れ」と思うものでありましたが、スカウト目線としては今一つ。

これからイチスカウトマンいっちょ前に語りますが、一応これでも2年目なので。(笑)

 

 

良い選手がいない試合は一目見てわかるようになってきました。

それは「間」がない試合。

「間」を言い換えると、僕の中では「リズム」ですね。

では、「間」はどうやって作られるのか?

それは、例えば意図を持ったダイレクトプレーや運ぶドリブルを上手く取り入れて、パス回しや攻撃のテンポを変えた時に生まれます。

つまり、良い選手というのはそういったテンポを変えることができる選手を指します。

今日の北海道カブス2部で言えば、両チームにテンポを変えることのできる選手がいました。例えば片方のチームには、FWに縦パスを付けれるCBと冷静にパスを散らせるCHがいて、後半はサイドからの攻撃が活性化されて決勝点が生まれました。

もう片方のチームは負けはしたものの、ダイレクトプレーで相手のプレスを無効化してチャンスを生み出せるDH、1枚剥がしてスルーパスを狙えるCH、中盤の配給するパスに果敢に飛び出していけるFWがいました。

こういうように、以前のスカウト記事でも話したように真ん中に良い(リズムを作れる)選手がいて試合が成り立ちます。

 

ではこういう選手がいない場合、試合はどうなってしまうのか?

簡潔に言うと、意図の見えない蹴り合いサッカーになります。

 

なぜ蹴り合いになるかというと、まず足元の技術がない選手は受けたボールをキープできないのですぐに離さなければなりません。その時に、ポジショニングを考えることのできない選手が多いと、そのボールを誰も受けることができずに敵に渡るか、敵との間に落ちて取り合いになるかです。

足元の技術がないと運ぶドリブルもできないために、あえてボールを持って敵を引き付けて空いた選手にパスをすることができません。これができる人がチームにいると、貰い手は数秒間の余裕が生まれるため、もし足元が上手くない選手でもその数秒間でずれたトラップを持ち直せばまた余裕を持つことができます。

相手チームも足元がないと、せっかく奪ったボールをキープできずまたすぐに蹴って、取り合って…というサイクルが永遠に続きます。

まれにいいスペースに転がっていくことがありますが、残念ながら試合を通してみているとそういうたまたまで評価が変わることはありません。

 

良い選手は、スペースと数秒先の未来が見えていてそのために意図のあるプレーを選択します。

 

良い選手がいない試合は、そういう意図を持つ人がいない結果、「今なんとか対処する」ことで終わってしまい、適当にボールが行ったり来たりします。

それで楽しいのであればそれもサッカーでしょうが、僕はスカウトを任されているので、【良い選手】を発掘しなければなりません。

なのでそういう試合展開が見えた場合は、僕はそっとiPhoneのメモを閉じます。

 

ちなみにですが、【良い選手】はもちろん意図のあるプレーを成功させて目立つので自然と目に付きますが、僕は【良くなりそうな選手】も見落とさないように気をつけています。

良くなりそうな選手は、一見自分のミスや良い選手の活躍で影を潜めがちですが、意図のある失敗をしています。そういうプレーは、僕も10年以上プレーをしてきた身として、「今のプレーはこういうプレーにつなげたくて選択したんだな」とわかるので、そういった選手もしっかりリストに加えます。

それにスピードや高さなどといった特徴もあれば、なお良し。文句なしでリスト中位まで上げます。

 

僕も大学に入るまでは考えてサッカーをする楽しさを知りませんでしたが、それを知ってからはよりサッカーを楽しめるようになっただけでなく、何段階も上手くなることができました。曲がりなりにも、今の僕は自分が選んだプレーの全てを自分で説明することができます。

もちろん、プロなら余裕でしょうけれど。(笑)

 

去年1年高校生を見ていて、やっぱり伸びる選手は【考えて】プレーしています。なので、スカウトは特待を与えて引っ張ってくるので、そういった素地が必要になります。それに高校段階の技術が組み合わされば、大きく飛躍する姿が想像できる選手が、僕らは欲しいのです。

もちろん、高校で劇的に伸びる選手もいますけどね。そういう選手は、全員、コーチ陣に積極的に質問して、サッカーノートを熱心に書いていました。

僕も書いていました。

練習できる時間は限られているので、練習外でどれだけ成長しようとするかが成長スピードに大きく差を付けます。

 

てなわけで、長くなりましたがスカウトもダラダラやるのではなく、見分けるポイントを自分で見つけていくのも面白さの1つですよね。

他にもいろいろあるので、それはまたの機会にお楽しみに!

 


まつを

まつをのプロフィールはメニューバーの【ABOUT】を押してね!