選手を育てる上で大事なことは?選手の”今”をまずは認めるべき理由とは?

 

最近Clubhouseを始めたワタクシまつをでございますが、今日はそのClubhouseにて知り合った方との会話で気づきとなったことを書き残しておこうと思います。

 

 

 

 

子どもの自己肯定感の高め方


僕も今年からまたコーチ活動を再開した身として、加えて現職が高校生と関わる仕事ということもあり、日々子どもたちがどう目の前のことに集中できるかを追求しています。

何かに集中できるようになるにはもちろん、子ども自身のメンタル面の安定が大きなウエイトを占めます。

つまり教育活動というものは、そのメンタル面の安定に寄り添うものでもありますよね。

 

知り合った方はそのメンタル面のサポートとして、大きく2つのことを実践しているようでした。

 

 

「過程」を褒める


例えばA君に、強烈なシュートを打てるようになって欲しいとき、

いきなり強烈なシュートが打てるまでとにかく練習させるのではなく、まずは強烈なシュートを打てるようになる型の指導から入ります。

軸足の置き方はこうで、ボールが来るタイミングを見計らって、足を振り上げる角度はこのくらい、インパクトの時はキチンとボールを見てボールを押し出すように、最後は軸足が浮いているとボールに体重が乗って重たいシュートが打てるよ…。

みたいな。(笑)

 

その上で、いきなりすべての型を「ハイどうぞ、完璧にやりなさい」とやらせるのではなく、まず最初の軸足を意識しよう。

おー、いいねいいねできるじゃん。

じゃあ次はボールを来るタイミングを把握して、足に確実に当ててみようか。

お、ちゃんと前に飛ばせてるやん。

じゃあ次はただ当てるだけじゃなくて、より飛ばせるように足の振り上げる角度を上げてみようか。スカさないように気をつけてね。

あ、まだここは難しいかー。でも2つの段階はクリアできたやんけ。凄いで~。

みたいな。(笑)

 

何が言いたいかというと、「結果を達成するまで何も言わんぞ」ではなく、その結果までを細かく細分化すると、過程で褒めるべき箇所がいくらでもあるんですね。

なのでそれを一つ一つ拾ってあげることが、子どもの技術成長に寄り添っていることと言えます。

 

 

相手の”今の現状”を認めてあげる


とはいえその一連の成長の出発点になるのが、まずはその子の”今の現状”を認めてあげる、あるいは受容するところがスタートになります。

認めてあげるとは、言い換えると現状を受け入れる受容ですね。

まずは自分の現在地を把握しないと、ゴールまでの道筋を歩きだすことはできません。今自分がどこにいるのか分からずに、闇雲に歩き回ると逆に迷子になりますよね。

これは教育活動においても同じでして、まずは現状を受け入れることができなければいつまでも成長の旅に出発することはできません。

 

現状を受け入れることって、「できない今の自分」を受け入れることになります。それはつまり弱い自分と向き合うことを意味するので、そういう自分からは目を逸らしたくなるのが人間でして。

僕らのような大人でさえそうなので、子どもであればなおさらですよね。

それに対して、「自分と向き合え!」と言うは容易く、実際にそうさせるはほぼ不可能でしょう。

そういう時に、まずは教育者が「それでもええんやで( ̄ー ̄)」と認めてあげる必要があるでしょう。

それだけで、「今のできない自分を認めてもらえた」という自己肯定感につながります。とはいえ「ええんやで」を連呼し過ぎるとですね、その「デキない現状」に満足しきって何も成長しなくなってしまいます。

 

その罠から逃れるためには、目標を示すことです。先ほどの例で言うと、一段階をクリアしたら、次の目標を示す。またクリアしたら、もう次の段階に…というものですね。

となると教育者にとっては、ただ褒めて伴走するだけでなく、ある程度の先の見通しも考えなければならないと言えるでしょう。

「恐らく次はこの壁に当たるので、ヒントはこれかな」ということも考えれると、なお良しといったところでしょうか。

 

 

まとめ:教育者は対象者が辿るべき成長プロセスを模索しよう


つまり、子どもたちに何かを教える立場の僕たちがすべきことは、子どもたち一人一人に合いそうな成長ルートを探し出す準備が必要です。

  • この子は最終的にAになると良さそうだから、次はa1という目標を示してあげよう
  • この子がAになるのは難しいけど、別の特徴を生かしたBになれるはずだから、b1という目標はどうだろうか?

などと、模索する必要があります。

 

それに加えて、やはりルート通りに行かないのが旅なので、時には臨機応変に目標を変更する必要があります。

結局のところ、子どもとどれだけ向き合えているかが重要になるのです。

 

そういう意味では、ただ子どもたちにキャンキャン吠えている教育者は、向き合っているのではなくただ自分を大きく見せようとしているだけなのでしょう。

 

そうならないよう、まずは子ども一人一人と向き合う。そして一人一人の成長プロセスを模索して、サポートしていく。