DFでブロックを敷くとき、一番されて嫌なポジショニングはどこだろう。

答えは簡単。DFとDFの間、フットサルで言えば真ん中だ。

 

 

ここで受けることができるかどうかで、攻撃のバリエーションが劇的に増えてくる。なぜなら、真ん中にボールを入れられることで、縦と左右に選択肢ができ、無理なら後ろにセーフティに戻すという単純に4つの選択肢を得られるからだ。さらに言うと、真ん中にボールが入ることでDFの意識が嫌でもこの選手に向く。なぜならDFのセオリーは、まずは真ん中を固めることだからだ。

特に左右のアラをマークしているDF2枚は中に絞らざるを得なくなる。

 

 

こうなると2枚のアラのマークが多少軽くなるので、間受けした選手がDFを引き付けて左右のアラにはたくことができれば、あとはシュート&ファー詰めのフットサルあるある得点パターンに持ち込むことができる。

 

 

ここで大事なのは、もちろん間受け選手の判断だ。ワンタッチで流すのか、あるいは一度ワンクッション溜めてからはたくのか。それとも、アラの選手と合わないあるいは自分のマークがきつくて引っかかりそうであれば、もう一度フィクソに戻すなどといった、判断力の高さでビッグチャンスになるかターンオーバーを食らうかが決まる。

間受けの選手、つまりピヴォを目指している読者の方にはぜひとも、普段のポゼッション練習では外に逃げず真ん中に陣取って、受けてシンプルに味方にはたく技術を磨いてほしい。

身体を張る練習も大事だが、受けた後の技術がなければ攻撃のチャンスを生み出すことはできないということを肝に免じて欲しい。

相手DFを密集させるというアイデアは、増補改訂版 クライフ哲学ノススメ —試合の流れを読む14の鉄則 (サッカー小僧新書EX005)により詳しく書かれているので、深く知りたい方は一読することをおすすめする。

 

では逆に気をつけなければいけないこととして、フットサルでやりがちなミスを挙げておく。

間受けの話をしたことで想像できたであろうが、この形は何も生み出さないのでならないよう気をつけて欲しい。

 

 

いわゆるブラックホール現象だ。真ん中がぽっかり空いてしまい、誰も受けに来ていない状況だ。ちなみに現象名は僕が勝手に付けました。

みなさんDFをするとお分かりだろうが、真ん中に受けに来る選手がいないチームほど怖くないチームはいないはずだ。

 

ただし例外があり、一旦落ち着くためにパスを回すことを目的として一時的にこの形になることはある。

ただし、そうなると後ろ2枚にはパスコースが2つあるが、前2枚には自分の後ろの1つしかパスコースがないため、この陣形でパス回しを続けていると、必ず前2枚に入った時に絶好に刈り取り機会を与えてしまうことになるので気をつけよう。DFの狙いを持っているチームは、ここを必ずサンドしに来る。いわゆるプレスバックだ。

 

 

サッカーにおける、間受け選手へのDFの対応はサッカー4-4-2戦術クロニクル 守備陣形の復興と進化を読むことをおすすめする。守備の基本として、間受け選手への対応を事細かに書かれていることからもわかるように、いかにこの選手がDFにとって嫌なのかがお分かりいただけるだろう。

 

 

 

 


まつを

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