守田英正の懲戒処分からクラブと選手の関係を考える

 

 

 

 

こんばんは。

姫路は晴れの日が続いております。

暖かくて過ごしやすいです。

 

人はやっぱり日光に当たることが大事ですね。

南向きの部屋を借りて良かった。。(笑)

 

さて本日は、日本代表MFの守田英正選手の移籍に関するニュースについて、選手本人とクラブの間で色々動きがあったので、それについて考えていこうと思います。

 

先日、このような記事を見つけました。

 

「真実ではない」サンタ・クララが守田英正への懲戒処分を発表。移籍やクラブ体制に関しての発言を問題視

守田選手が移籍に関するメディア発言で、クラブ規則を侵してしまったために懲戒処分が下されたそうです。

 

選手の移籍に関する話題は常にサッカーニュースを賑わすものではありますが、毎年世界中のどこかで何かしらのトラブルが起きます。

昨年は、ボーフムの浅野選手が前所属のパルチザンとの契約解除について、すったもんだの事件がありましたよね。

そして今回は意外な選手ということで。

 

関係者ではない完全な部外者の身として、今回の一件についてどう捉えるべきかを考えてみます。

 

 

素直な対応をした守田選手


上昇志向を持って海外挑戦する選手である以上、チャンスがあればステップアップの移籍をしたいと考えているのは当然のことです。

恐らく守田選手も、インタビュアーの方に移籍の志向について問われたため、当然のようにその意思を答えたことでしょう。

 

とはいえ、その素直さが今回のニュースのような落とし穴に足を取られてしまうことになったのです。

すべての人間が親切なわけではないこの社会において、やはりグレーな発言をすると誰かしらが揚げ足を取りに来ます。

今回はその相手が、まさに自分の所属するクラブだったわけです。

 

素直さが、時として自分自身を貶めるのは皮肉なものです。

 

 

クラブ側の心理


クラブ側の真理としては、記事の中に書かれている通り、「現時点でクラブに所属している身であるならば、クラブの活動を尊重すべき」であると考えています。

つまりもっと単純に言うと、「俺らの言うことをちゃんと聞け」ですね。

組織は個をまとめている

 

クラブにとって所属する選手というのは、企業でよく言う

ヒト・モノ・カネ

の全てを担っています。

選手は

  • チームを勝利に導く(成績を上げてファンを増やす)ための人的資本
  • 所属しているチームの価値を測る指標
  • 換金することが出来る

この3点が揃っているのです。

だからこそサッカークラブは、移籍に関してはとてもシビアに考えるのです。

お給料を払っているからこそ、自分たちのプラン通りに最終的には成果をだしてもらったり換金したりことを目標に獲得しています。

 

 

選手にも意思はある


ただその考えの背景にあるのは、「自分のクラブの選手は自分たちが100%制御できる」という驕りの気持ちがあるのも確かです。

だからこそ、自分で決断していこうという意思を持つ選手にとっては、そのクラブ側の意図が時には大きな足かせとなるのです。

 

先ほども言いましたが、選手たちにも思い描くプランがあります。

「次はこういうチームに移籍したい」「このリーグに挑戦したい」などがあり、その思いが実現できるチャンスが来た時には、例え今所属しているチームに満足していようとも、ワクワクする挑戦に心躍らない選手はいません。

上昇志向があるからこそサッカー選手として、お給料を貰えていますからね。

 

 

移籍できるかどうかは個人では決めきれない


クラブ側には選手を”クラブのモノ”としている節が、今回の記事に載っている発言を通して垣間見えます。

ですがそのモノは人であり、感情を持っている以上はやはりコントロールし切ることは難しいですよね。

 

とはいえ、選手自身で100%移籍するかどうかを決めることができるかというと、そうではないというのも事実です。

あくまでも雇用主は組織であり、個人の自由は尊重されるべきではあるものの、最後は組織の意向が大きく反映されます。

そのため、移籍市場では選手本人は移籍を望んでいるものの、所属クラブが移籍金を高く設定していて移籍が実現しなかったという例は後を絶ちません。

今後もそれは無くならないでしょうが、そのようなときはやはりお互いの譲り合いがあってほしいものです。

 

ビッグクラブや有名選手となると、金額が大きいがゆえにこういった金銭面でのトラブルが度々起こりますが、現実的には仕方のない面もありますが、とはいえお互いの将来にとってもっとプラスになるような引き際があってもいいと思うのが、客観的に思うことです。

 

今回の守田選手の一件も、確かに守田選手も脇が甘かった点は否めませんが、クラブとしても自分たちはステップアップとして扱われるクラブであることを承知の上で、選手の売買でプラスになれば万々歳、ガッポリ儲けてやろうなどとは考えず、手堅く小さなプラスを稼ぎながら、「あのクラブは移籍に対して友好的だ」と、将来を期待される選手たちがステップアップとして度々訪れるような、ある種踏み台としての居心地の良さを産み出すくらいの気持ちでいてほしいものです。

 

 

自分の身は自分で守るべし


今回の一件を見て、選手に対して思うことは「メディアの前では必要最低限に、テンプレート通りの発言以外はしないほうが良い」です。

 

こと移籍のように金銭が発生するシビアな問題になると、クラブは身を呈してまで選手を手取り足取りサポートすることはしません。

なぜなら、そんなことをしていたら20~30人もの選手をマネジメントできないからです。

となると、やはり自分自身を守ることが出来るのは結局のところ自分しかいないのです。

 

今の時代は、有名人の足を世間の人びとも果敢に引っ張ろうとする時代です。

メディアでの発言はもちろん、SNSでも何も言わない、そもそも使わないのが結局のところ自分を守るための一番の手段なのかもしれません。

 

世知辛い世の中ですが、その中を生き残っていくのもまた選手たちの使命でもあります。

自分を守れてこそ、真のプロフェッショナルなのかもしれません。