昨日の夜は日本中が興奮したのではないでしょうか?
相手はアジア勢相手に33戦無敗記録を更新中の、最強イラン。
日本代表が事実上の決勝戦と言われたこの試合で、素晴らしいプレーを披露してくれました。
今大会の日本代表の試合はこれまで「つまらない」と批判されてきましたが、そういったものを全て払拭する試合でしたね。やはり大きかったのが半端ない大迫と、そして試合ごとに劇的な成長を遂げている冨安の存在でした。
前半分析
日本の前半の入りは集中してはいることができており、DFラインではセーフティに跳ね返し前線に素早く配給。奪われた際は前線がそのまますぐさまプレスに行き、相手に仕方なくロングボールを蹴らせるというゲーゲンプレスの基本ができていました。
前半早々に相手エースのアズムンに対して、イランがロングボールを配給していましたが、吉田と冨安が上手く連携して対応できていました。恐らく、冨安の方が相性が良かったようで、前半途中からは冨安がアズムンにぴったりと付く形になりました。
冨安は前に出てヘディングで対応できるだけでなく、背後のスペースに出されたボールへの対処もクリアと繋ぎの判断にミスがなく、非常に落ち着いてプレーできていました。
確かに前半初めのイランのロングボール戦術は怖さがありましたが、徐々に日本のDF陣が慣れてきてからは全く良いチャンスを作れなくなりました。
ロングスローを含めたロングボール戦術は、前半を通して相手が自分たちの地上戦の戦い方に慣れてきたところで、リズムを変えるために後半途中から戦術変更すると効果が絶大になりますが、最初からずーっとロングボール戦術を使うとむしろ回を増すごとに相手は慣れてしまうので、イランは使い方を誤っていました。
もし仮に後半の20分あたりからあの戦い方をされたら、日本はもしかするとベルギー戦のようにぽろっと得点を入れられていたかもしれません。とはいえ今大会の堅い守備の前では難しかったとは思いますが。(笑)
てなわけでアズムンへの単調なロングボールを繰り返すだけのイランの攻撃は前半30分を越えてからは、一切日本の脅威とはなりませんでした。
それに加えて、裏へFWを走らせる戦い方はボールを配給する後方の選手は楽ですが、そのボールを追うFWの体力の消耗が激しい戦術です。
現に、後半になりアズムンの運動量と精度が一気に落ちました。
アズムンの決定力に頼るのであれば、スプリント量を少なくさせて大事な場面で仕事をさせるためにパスやドリブルで全体で押上げて、相手コートに入って崩すか、あるいはアズムンへのサポートを増やすべきでしたが日本のサイドバックの上り方が絶妙だったため、相手両サイドウィングはポジションを後ろに取るしかなく、結果としてアズムンが全線で孤立する形となりました。
日本の攻撃は前半は鳴りを潜めていましたが、前半は相手選手を消耗させつつ後半に追い込みをかけるプランだったのでしょう。
攻め込むというよりも、パスを回して相手の足を動かすということをメインにしていましたね。
後半分析
前半から秀逸だったのが、吉田と冨安のラインコントロールです。裏へ抜けたボールを処理するとすぐにラインを上げることで、相手FW陣は下がらざるを得なくなり、下がってまた少し経つとロングボールが出てきて走らなければいけなくなり、でもまた上手く処理され…を続けられて後半ラストまで落ちない選手などいません。
後半もイランは同じ様なアズムン頼りのロングボール戦術を続けてきましたが、当たり前のように疲れが溜まってきたアズムン他前線の選手がボールを上手く収めることができなくなり、徐々に日本が隠していた爪を見せ始めます。
ロングボールを配給してもすぐにまたカットされて自分たちのブロックまで運ばれて対応させられたイラン守備陣は、後半に疲れを見せ始めて大迫に対するプレスも甘くなってきました。
そこを突かない理由もなく、柴崎を中心に縦パスを面白いように通していきます。そこに総力のある原口、南野、堂安が絡んでいくという日本の得意の形を出せるようになりました。
あとはゴールが決まるのは時間の問題で、後半の10分に決まってから相手は目に見えて落ち着きを失いました。
本来であれば、まずはロングボールをやめて下で回しながらボールをキープしてリズムを取り戻すのがベターですが、先制点を決められ慣れていない選手たちは焦ってより一層前に蹴り続けました。
そのおかげで、2点目が入る前に更にイランの選手の足が止まり、1点目と同じ形で崩されてPKを与えてしまいました。
Twitterなんかでは、クロスブロックで入って不意を突かれて手に当たってしまったので、PKは厳しすぎるという意見もちらほらありましたが、VARが取り入れられてからのPA内でのハンドを取る基準は、当たったてしまえば問答無用で取られてしまうので、それを考えれば仕方のない判定でしたね。
ともあれ、大迫は落ち着いて流し込みましたね。
あとは完全に日本がブロックを作りつつ、奪ったら素早くカウンターという昔から日本がやりたくてもできなかった、ハリルホジッチ監督が目指していたサッカーをしていましたね。
まさかこんな攻め方ができる日がこんなにも早く来るなんて…。
現メンバーは前への意識のが高いので、どんどん前に飛び出して速いパスを入れるのでいいですね。ハーフライン付近で奪われるよりも、相手陣地深くの方が自陣ゴールからの距離が離れていて良いですからね。
最後の原口の個人技も素晴らしかったのですが、あの時間に細かいパスで密集地帯を突破したOF陣の技術にも関心です。海外組はやはり、国内組と動作中のプレー精度が高いですね。常に練習から厳しいDFと対峙しているだけあります。
ベンチで頭を抱えているイランの選手たちがなんともシュールでした。
先制点を決められたのが運の尽きでしたね。もし仮に日本が先制点を取られていたら、展開は全く別物になっていたと思いますし。
まとめ
良くも悪くもこの試合から、大迫がいるかいないかで日本代表の攻撃力に大きな違いが出ることが明確になりました。
とはいえ、大迫抜きでここまで勝ち抜いてきた選手たちと、森保監督を褒めなければなりません。特に森保監督は、大迫の離脱が決まった後、日本の攻撃力が一気に落ちることを見越して1点差をしっかり守り切れる守備ブロックの統率に時間をかけたのでしょう。
守備ラインの不安定さが長年の日本の課題でしたが、遂に乗り越えてくるかもしれない、そんな大会になっていますね。
さあ残すは決勝だけ。
ここまできたら絶対に優勝だ!頑張れ日本!
決勝も無失点だ!
日本代表の欧州メンバーの活躍をチェック!
気づけば、日本代表メンバーの半数以上が欧州組になりましたね。
日本代表選手たちの普段の試合は地上波テレビでは追いかけることができないので、別の視聴媒体で追いかける必要があります。
せっかくなので、僕がいつも確認しているYouTubeチャンネルを一覧で載せておきますね。
リーグ(国) | 視聴媒体 |
日本代表 | JFATV |
CL/EL | WOWOW |
リーガ・エスパニョーラ(スペイン) | DAZN Japan |
プレミアリーグ(イングランド) | SPOTVNOW |
ブンデスリーガ(ドイル) | スカパー! |
セリエA(イタリア) | DAZN Japan |
リーグ・アン(フランス) | DAZN Japan |
プリメイラ・リーガ(ポルトガル) | DAZN Japan |
ベルギー・プロ・リーグ | DAZN Japan |
スコティッシュ・プレミアシップ(スコットランド) | SPOTVNOW |
Jリーグ(日本) | Jリーグ公式チャンネル |
ぜひ参考にしてもらえればと思います!毎週末チェック!
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日本代表サッカーファンみんなで、蒼きサムライたちの活躍を応援しましょう!