こんばんは。

昨日はバイトでトレーニングに参加できなかったのですが、夜にうちの高校のグラウンドと体育館を利用している地元の中学生クラブが、来年度の新入生セレクション会を行うことになっており、うちのスタッフ陣に手伝いを要請していたので僕が手伝いをしてきました。

終わった後、ご飯に連れて行ってくださりました。金欠にはありがたい!(笑)

 

具体的に何をしたかというと、中学生クラブのスタッフ陣4人のうち3人は選手を見る側に回っていたので、僕は小学生の練習のトレーニング手伝いなどをしました。

 

 

集合時間前に続々と選手が集まりますが、友人やチームメイトがいる選手はすぐに自分たちでアップできますが、そういう人がいない子たちはなかなかアップができず。

しまいには親がパス相手をしてあげる始末…。

ハッキリ言うと、それは子どものためにあらず。心配なのはわかりますが、親がそこまでしてあげるとその優しさにおんぶ抱っこで、その子は自分から壁を突き破ろうとしなくなります。

それはサッカーだけでなく、日常の全てに当てはまると思います。

子どものやることを親がやってあげてしまうと、それが一向にできないこともさることながら、社会に出れば「世間知らず」になってしまいます。

まつをの親は小さい時は割とやり方を教えてくれるけれど、あとは自分でやれだったのです。そうなると、自分で試行錯誤する癖がつきますよね。自分でやらなければいけないので。

 

とはいえ、僕もなかなか踏み出せない子の気持ちは痛いほどわかります。

というのも、小学生の地区トレセンの時、周りに友達がいなかったため練習が苦痛で仕方がなく、辞めたいとずっと思っていたので練習も常に裏に隠れてほとんど参加しないようにしていました。

途中でトレセン落ちした時は、むしろ嬉しかったくらいです。こればかりは性格の問題なので、仕方なかったかなとは思いますが、今の自分がやればもっと輪に入っていけたのになあなんて。(笑)

 

という過去の自分の失敗もあったので、自分は先に来て1人でリフティングをしていた4人を集めました。

「はい、そこの4人集合~。みんな別々のチーム?」

「じゃあ、各自学校と名前言って自己紹介しよう」

で、自己紹介させた後、それぞれをしっかり覚えたかクイズ。で、敢えて間違えてごめんな~!と絡めばぎこちなくではあるけど笑ってくれます。

で、笑顔を少し引き出せたら、緊張するなよ~と声掛けながら実際にみんなで動きます。

昨日の自分はここで投げっぱなしにせず、自分も参加して4対1を行いました。

この後セレクションが始まりますし、小学生なので難しい制限はつけずアンダー2で行いました。

ここで指示も出しますが、ナイスパス!ナイスディフェンス!のプラスの声掛けを絶えず出すようにして、とにかく明るく行いました。

そうすると、自分たちで少し声を出すようになり始めます。

次に、小学生は4対1をすると広くなりがちなので、狭くやること、取られることを恐れず、奪われたら追いかけて奪い返せばいいということを伝えます。

そうすると、DFの入れ替わりが多くなり、盛り上がってきます。ここで自分は抜けて、3対1にして、さっき言ったことを忘れないでねと最後に伝えてあとは自分たちでやらせました。

 

これを何個かのグループで行ってみましたが、すべて成功したので良い方法かもしれません。

 

 

さて、セレクション会が始まってからは僕はただのお手伝いなので、余計なことは言わずに言われたことをやっていました。

 

残念だったのが、練習の意図が薄かったこと。

足元の技術にフォーカスし過ぎると、対人のメニューの大事などう攻めるか?どう守るか?という試合に直結する部分が抜け落ちてしまっている印象がありました。

例えば、1対2のメニューがありました。

OFは、数的不利でもぶち抜けるような選手になってほしい。DFが来るときは結局1枚になるので、その1枚1枚をしっかり剥がせれば突破できるとのことでした。

DFに関しては特になし。

問題はここで、ボールワークなどの基礎練習以外の対人やポゼッションのメニュー全てに、必ずOFとDF両方の課題や意識することが出てくるはずです。

なので今回の1対2で言えば、例えば2人で抜かれるペアが出てきた時に一旦止めて、

なぜ抜かれたのか?を選手に確認し、

本来数的有利であれば絶対に抜かれてはいけない、という大前提を示し、

抜かれないためにはどうするか?

  • 1枚が行ったら、後ろに必ずカバーに入る
  • カバーに入る選手は、取りどころの狙いを決めて、コースを切る方向の指示を出す
  • 狙いどころに来たときはサンドして取りきる
  • 寄せに行っているDFは端に押し出す(端であればラインと挟み撃ちしやすくなる)
  • もしOFが後ろを向いた場合は、容赦なく身体を寄せていく

など、コーチングできることはたくさんあります。

これをすれば、またDFも狙いをもってするようになり、それにハマらないようにまた別の工夫をOFはして…というように練習の質が向上していきます。

これを示せると、選手だけでなく来ている親御さんにも練習の質が高いことを示せるので、信用につながるのではないでしょうか?

 

実際お前できんのか?と言われれば、まだ実践中ですが。(笑)

このブログを書くようになってからは、こういう考え方が染みついてきたので、みながらこうすればいいのにというアイデアが浮かんできたことを考えると、僕も監督と第二コーチの思考法が少しずつ身に付いてきたような実感があります。

 

そしてもう1つ気が付いたことに、「元気よく、楽しくやりなさい」という指示があったのですが、その時の状況に違和感がありました。

 

「元気よく、楽しく」という割に、シーンと静まり返った中でのセレクション。僕は部外者なので口出しできませんが、スタッフが静かすぎる…。

スタッフが静かだと、当たり前ですが初めて集まった選手たちも盛り上がりません。

ポゼッションのトレーニングにフリーマンとして入った際に、あまりにも静かすぎたので、1人でガンガン声を出してしまいました。2面のグリッドで行っていましたが、こっちのグリッドはボールを要求する声が出てきてまあましかなというレベルになりました。

このトレーニングも、小学生の能力に対して人数と大きさが合っていないなどの問題がありましたが、これは自分にも当てはまるのでしっかり持ち帰りました。

 

で、ゲームの時もそうですが、良いプレーをしても、ゴールを決めても誰も「ナイスプレー!ナイスシュート!」を言わない。スタッフが言わなければ、それに委縮して小学生はなおさら言いません。

小学生を卒業する子たちに対して、厳格さを求めるのはまだ早いと思います。人として当然の行為ができなければそれはしからなければなりませんが、それ以外はもっと自由にやるべきです。

となれば、昨日はまずは率先して指導者が声を出すこと、それに付随して選手たちの声も出てきたはずです。「楽しんで」と言いますが、楽しめるのも自分のプレーを褒めてもらえた時や、皆でゴールを喜んだりと他者とのコミュニケーションの中に楽しさは隠れています。

であれば、声を出してどんどんコミュニケーションを取らなければならない。その役目を果たすのが、スタッフ陣であり、昨日はそれができていなかったので、当たり前ですが選手たちもコミュニケーションを密に取って明るく楽しくサッカーができなかったのです。

 

うちの監督がよく言う言葉があります。

「トレーニングの流れ、質、雰囲気が悪ければ、それはすべて指導者に責任がある」

昨日のセレクションは、まだ指導者を始めて9カ月の自分が言うのもおこがましいですが、暗いセレクションになったのはスタッフの責任です。

つまりは、セレクション会の準備不足。

 

 

振り返り

セレクション会が始まる前に、選手たちのアップで1人で来ている子たちに対して行動を起こせたのは自分の成長したところであると思います。

今年の最初は、そういうことがあっても放っておいてただジーっと子どもたちを見ていたと思います。ただ、この9カ月何も考えずにいたわけではないし、週に2日は小学生に教えていたので、その成果も出たと感じています。

これは自分にとっても嬉しい成果になりました。良かった!

 

さらに、見ていていろいろと良くない部分を見つけ出せる目が備わってきたことも1つ成長した点ですが、ここで大事なのがこの気づいた点を自分のトレーニングにしっかり落とし込めるかどうかだと思います。

自分も雰囲気が悪いと気づいていても流してしまっている場面があったのは、過去の記事でも反省点として挙げていました。

なので、今日の気づきを忘れず準備をこれまで以上に、突き詰めて行なわないとなと再確認することができました。

今日も勉強になった1日だ。幸せなことですね。


まつを

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