サーバー付3対3のトレーニング解説!トランジションと適切なポジショニングを鍛えよう!

 

 

広島も緊急事態宣言が解除されたということで、さっそく広島県2部に所属している社会人クラブの練習に行ってきました!

サッカーの練習自体はですね、約9カ月ぶりかな?

しかもなんと、広島は市内に芝のコートが少ないようで…社会人クラブは基本的にクレー(土)のコートで練習や試合を行っているそうです。

 

僕は土でサッカーをしたのは、それこそコーチをしていた3年前ですかね。

サッカープレイヤーとしてであれば、大学の2回生までであります。

土はやっぱり、トラップもダイレクトパスも上手くいかないねえなあ…。

まあ下手なだけなんですけどね。(笑)

 

本題に入りますが、10名でトレーニングを行っていたのですが途中1人足を攣って離脱してしまい、ゲームができなくなってしまったのでパスゲームに切り替わりました。

その際に、3対3+2サーバーのトレーニングを行ったので、今回の記事ではその振り返りがてら、そのメニューで意識すべきポイントを整理してみたいと思います。

トレーニングメニューの中で、この練習を取り入れようと考えている方には、ぜひ参考にしてもらいたいです!

それではいきましょう!

 

 

 

3対3+2サーバーってどんな練習?


この練習は、縦長のコートの短辺にサーバーを2枚置き、サーバーを使って逆側のサーバーまでボールを運ぶことができたら1点が入ります。

 

 

このトレーニングは時間を設定して行うため、点数が入ったから終わりではありません。難しいところは、1点入ったら終わりではなく次はまた逆のサーバーを目指さなければなりません。

なので、攻撃方向が何度も入れ替わるんですね。

もちろんディフェンスが奪った場合も、オフェンスが目指していた方向と逆方向のサーバーを目指さなければなりません。

 

もうお分かりだと思いますが、激しいトランジションが要求される練習になります。

 

 

オフェンスのポイント


このトレーニングでオフェンスが目指すべきゴールは、攻める方向にいるサーバーにボールを届けることです。

とはいえ、その際に大事なポイントがいくつかあります。それは、

  1. 深さを取り、
  2. サーバー間を常に移動できるポジショニングを取る

ことです。

 

どういうことかというと、深さが無い状況というのは以下のような3人のポジショニングになります。

 

 

この場合、確かに3人の距離は近いのですが、向かい側にいるサーバーまでの距離が遠いのです。

狭いスペースでも短いパスでダイレクトを織り交ぜながら崩すことができれば良いのですが、そんなことはプロのバルセロナレベルでやっとです。

もちろんチャレンジとしては必要ですが、少しでも前に運ぶためには、少しでも前にポジションを取らなければなりません。

 

 

ボールを保持していないオフェンスの2枚は、下がらずに前に一度出て相手のディフェンスを押し下げてから、ボールを受けに落ちてくるようにしましょう。

前に出ることで、自分の後ろのスペースが空きますよね。いざとなればそのスペースに戻って来ればいいのですが、前に出ずにずっとそこにいてしまうと、相手も留まってしまってスペースを消すことになります。

もちろん、敢えてディフェンスをおびき寄せて逆に一気にスピードを上げてディフェンスの裏を取ることもできます。

ただ、スルーパスというのは出し手のセンスが大きく関わってくるので、確実に前にボールを運ぶためには、ポジショニングの修正を繰り返す方が良いでしょう。

 

チームにパサーがいる場合は、ディフェンスの裏も果敢に狙ってみましょう。

 

 

 

ディフェンスのポイント


ボールを保持しているオフェンスは、ディフェンスから見ると自分たちの後ろにいるサーバーを目指すわけです。

ディフェンスは常に後ろを意識しなければいけないわけですが、とはいえ何度も何度も首を振っていると、その隙に自分のマークの選手に裏を取られてしまう可能性があります。

ディフェンスのポイントは大前提として、

  1. オフェンスをハーフラインより前に行かせない上で、
  2. 常に縦のコースを切る

という2点が重要になってきます。

 

先ほどのオフェンスのポイントで、悪い例としてこのスライドをお見せしました。

 

 

この状況はオフェンスを押し込むことができていてプレッシャーがかけやすいため、その分ボールも奪いやすくなっています。

また、縦のコースを切れていると相手は横パスしか出せず、前に上がれずにズルズルと後ろに下がらざるをえなくなります。

そうなると、これはもはや袋のネズミ状態でございます。

あとはササッと、ボールを刈り取ってしまいましょう。

 

ここで気をつけたい点は、

  1. 前がかりになって裏を取られる
  2. 相手のドリブラーにディフェンスが1枚剥がされてしまう

の2つです。

 

先ほどのオフェンスの裏の取り方を説明したように、ディフェンスが前がかりになった時こそ裏を取る絶好のチャンスです。

 

 

隙を見せないように、常にマンマークのオフェンス選手を見ておきましょう。

また、併せて足でボールを刈りに行ってしまった結果、するりと交わされてしまうことにも注意が必要です。

 

 

そうなると一気にオフェンスは数的優位を創り出すことができ、サーバーにボールを届けやすくなります。

ボールを保持していないオフェンスの2枚も、果敢に裏を狙ってくるでしょう。

 

ディフェンスはコースを切りつつ、身体を寄せつつ、剥がされないようなプレッシャーのかけ方が大事になってきます。

 

 

 

慣れてきたら制限を加えていこう


初めての場合は中の6人はフリータッチで、サーバーの2人は2タッチアンダーで行うのが良いでしょう。

基本的にディフェンスは、「ここだ!」というタイミング以外ではサーバーへのプレッシャーは掛けずらいため、2タッチアンダーで十分です。

キチンとトラップして、

 

さて、慣れてきた時にはよりトレーニングの強度を上げるためにも、新しく制限を加えていくと良いでしょう。

例としては、

  • サーバーの2人はダイレクト
  • 中の6人はアンダー2タッチ
  • サーバー間のパス交換は禁止

などなど、これを1つづつ加えても良いですし、何個も取り入れても良いですね。

 

個人的なおすすめは、中の6人をアンダー2タッチにする制限です。

過去のトレーニング記事でも取り上げた練習では、

 

特殊な制限を付けたトレーニングゲーム!少ないタッチでシンプルに前へ運ぶ技術を磨こう!

 

敢えてアンダー2タッチにしたことで、前を向くためのターンの工夫が見られました。

後を向きながらトラップして、後方かつ遠方にいるサーバーにパスをピタリと通すのは限りなく可能性が低い所業です。

そうであればターンをしなければなりませんし、またターンするためには後方の確認とパスを引き出すタイミングが重要になりますよね。

 

そういったプラスの細かな技術も、制限を加えることで磨かれていきます。

 

 

実戦を意識してトレーニングしよう


サッカーは、切り替えの早さが特に重要なスポーツです。

ずっとオフェンスができることはありませんし、逆にずっとディフェンスをし続けることもありません。

もちろん、実力差があまりにもありすぎるとそういった状況も生じますが、それは結局のところ鬼の速さでトランジションができるからこそ、すぐにボールを奪い取ってまたオフェンスができるのです。

 

トランジションの速さを鍛えることは実践でも大いに役に立ちますし、オフェンスのポジショニングやディフェンスのプレスのかけ方についても、実践に通ずるものがあるのがこのトレーニングです。

 

対人トレーニングは、常に実践のどの状況なのかを意識して取り組むべし!