札幌に来ています。ジュニアユース年代のリーグ戦のスカウティングでね。
ジュニアユースは中学生年代を指しますが、高校のユース年代と同様にこの時期からリーグが開幕します。
監督・コーチ陣からの指令は、
「ボールスキルが備わっている前提で、あとは面白い特徴を持った選手をピックアップしてこい」
とのこと。
なかなか大雑把ですが、要はなんか良さげなのをとにかく発掘してこいやということでしょう。
今日と明日、選手をピックアップしていきますが、既に何人かが目に留まりました。
リーグレベルも北海道の1部、2部なので優れた特徴を持った選手がちらほら。
見ていて非常に楽しい。
僕の好みが出てしまいますが、どんなところに注目してきたかを挙げてみたいと思います。
この記事に行き着いた中学生、あるいは保護者の方は、ぜひ自分たちがそのポジションでどんな特徴を出せているか振り返ってみてください。
もし、この記事に出てくるような特徴があれば、強豪校からスカウトされる可能性があるかも?
中学生年代のポジション分類
北海道の上位の中学生チームは4-4-2のフラットが多いので、今回はそのフォーメーションのポジションをみていきますね。
となると、ポジションとしては
- GK:ゴールキーパー
- CB:センターバック
- SB:サイドバック
- DMF:ディフェンシブミッドフィルダー
- CMF:セントラルミッドフィルダー
- SMF:サイドミッドフィルダー
- ST:セカンドトップ
- CF:センターフォワード
この7つに分類できるかと思います。
今回の記事では、①〜④の守備的なポジションを見ていきます。
GKに求める特徴
GKはゴールを守る重要な役割、そして責任の重いポジションです。
ミスが許されないポジションだからこそ、ミスした時のリカバリー力も重要になります。
ただ、そこはまだ中学生なのでミスを気にせずというのは難しいところ。
とはいえ、下記の特徴があるとスカウトマンにとっては魅力的な選手に映ります。
身長の高さ
「元も子もないやん」と感じた方がいるとは思いますが、やはりGKに必要な要素の1番は身長の高さになります。
身長が高いことも、足が速いことと同じく一つの身体的な才能、そして特徴と言えます。
中学生の時点でGKは最低でも160後半に達していないと、これからの身長の伸びは期待できません。
中には、稀に150cm〜160cm前半の身長から、高校に入って急激に180cm前後まで伸びる選手がいます。
が、この選手には怪我のリスクが伴います。体の急激な成長に関節のフィットネスが遅れ、その間に怪我をしてしまうケースが多々あります。
いくら能力のある選手であっても、試合に出ることができなければチームに貢献することはできません。
そのリスクを踏まえると、厳しいことを言いますが身長が小さいGKを取るメリットは少ないのです。
ある意味、大きなギャンブルと言えます。
身体能力の高さ
身長の次に必要な要素は、身体能力になります。
GKに身体能力があるかどうかは、キャッチングの身のこなしで判断できます。
例えば、いわゆる手だけでキャッチングをしている選手なんかは、体全体をうまく使うことができていないからこそ、手の上げ伸ばしだけで対応しようとしています。
そのため、下半身を上手く使えていません。
ですが身体能力が高い選手は、全身を上手く使うことができます。そのため、ジャンプからキャッチングまでの動きが滑らかで、他にも横っ飛びの際の受け身などでもそれが分かります。
身体能力がない選手は、キーパーとしては難しいと言わざるをえません。
高い選手は、セービング率もおのずと高くなるので、わかりやすいですね。
キック力と精度の高さ
あとは、キック力と精度があれば文句なしですね。
パワーは高校年代に入ってから、筋トレをすることで身につけることもできます。
ただ、キック精度があるのとないのとでは、スカウトが来る可能性をより高めるためには重要な要素になります。
というのも、GKがプレーするエリアは、サッカー的にいうとミスが許されないエリアになります。
そのため、フリーの時はショート・ロング問わず、基本的には味方に確実に付けることのできるスキルが求められます。
現代サッカーにおいては、ユース年代からもGKからのビルドアップが求められますが、細かいところはまあ練習すれば伸びるのでいいかなと。
CBに求める特徴
CBはディフェンスリーダーとして、最終ラインを真ん中で支える重要なポジションになります。
GK同様、試合を俯瞰して見れるポジションなので、リーダーシップと状況判断力も必要です。
スカウティングの際は、個人の能力として僕は3つの特徴を求めています。
対人プレーの強さ
まずは対人プレー。1対1の強さです。
相手のオフェンス陣と対峙した時に、スカスカ抜かれてしまうと最終ラインを担う選手として物足りない印象を与えてしまいます。
真ん中に陣取るディフェンスの要として、相手選手を食い止めることができる対応力は必須です。
そのためにも、ある程度のフットワークが必要になります。
相手FWの左右の揺さぶりに対応できるか?初速の速さでぶっちぎられないか?
4本に3本止めていたら、文句なしですかね。
パス精度の高さ
僕が所属している高校サッカー部の方針は、ディフェンスラインから丁寧にビルドアップを図ることなので、まずはショートパスを確実につなげることがCBに求められます。
横パスはもちろんのこと、DMFやCMFに付けるパスも丁寧に速いパスを繰り出せるか。
ちなみに今回のスカウティングでは、何人か面白い選手がいました。
インターセプトしたボールを確実に、しかもダイレクトでも正確に味方につなげている選手が一人いて、この選手は事後ではなくLINEですぐに監督に進言しておきました。
空中戦の強さ
次がはね返しの能力、いわゆるクリアですね。
相手のチャンスをいかにはね返すかがセンターバックの仕事でもあるので、遠くにクリアできなかったり、空中戦に弱かったりすると、なかなか難しいと思っています。
こちらは頭・足の両方になるので、空中戦の強さも関わってきます。
足で大きくクリアすることでディフェンスラインを上げることができますし、ヘディングはコーナーキックのチャンスやクロス対応で必須になります。
空中戦を好まないCBは、現代サッカーでは活躍できませんからね。
SBに求める特徴
SBは一見すると試合では目立たないポジションに見えますが、このSBに良い選手を揃えているチームは強いと言い切ることができるほど、グレイトなチームかどうかを判断するためには重要なポジションになります。
ゆえに、この目立ちづらいSBで輝きを見せることができる選手はグレイトなチームから引手数多になること間違いなし
SBは本来、スタミナがとにかくいるところではありますが、ジュニアユース年代で鬼のような体力で走り回る選手はまずいません。
むしろこの段階でそうだとすると、アンダー代表もいけるでしょう。
攻撃サポートで気が利く
で、SBの選手で大事なのが気が利くかどうか、つまりは賢いかどうかになります。
例えば、オーバーラップのタイミングに関して、同サイドのMFが困っている時に後ろで常にパスコースを作ってあげているか、あるいは相手の隙を見てスッと外を回って攻撃のチャンスを作れるかなど。
頭を使って、味方との連携でサイドを崩せているかどうかを見ています。
試合の状況を、斜め後ろの位置から常に確認できるのがこのポジションであるので、オーバーラップのタイミングが悪い選手は試合の観察ができていないことになります。
全体を俯瞰しているからこそ、時には大きなサイドチェンジなんかもできると尚GOOD!
ダイレクトプレーの上手さ
また、現代サッカーではサイドバックからの組み立てが重要になるので、ショートパスで細かくつないで崩していける選手は重宝されます。
サイドバックはピッチ全体を俯瞰できるものの、すぐ横はタッチラインになってしまうのでプレーエリアが限定されてしまいます。
その狭いエリアの中でも余裕を持ってプレーするためには、やはりダイレクトプレーが有効です。
試合でも、味方選手とダイレクトでパス交換できている選手は、周りも見えているし、リスク管理もできている印象です。
今回のスカウティングでも、何人かいましたし、特に左利き左サイドには割と多い印象でした。
時代が変わって、上手い選手が多くなっていってるな~と感じました。
DMFに求める特徴
今日はDMFまでを解説します。
DMFはいわゆるミッドフィルダーですが、ディフェンスラインを助ける役割を担う意味でも、ディフェンスに分類したほうがいいかなと。
インターセプト力
DMFはピッチの中央に位置し、自分の後ろにはFWが、自分の前には中盤の選手がいます。
つまりは、相手は攻撃の時に必ずどこかのタイミングでこのFWや中盤の選手にパスを経由するわけですが、このタイミングでインターセプトができる選手は重宝されます。
DMFのエリアで相手からボールを奪えるのと、ディフェンスラインで相手の攻撃をクリアするのとでは、自分のチームが攻撃に素早く移れるかどうかに関わってきます。
インターセプトをするのに必要な能力としては、
- 危機察知力(相手の攻撃時に周りをしっかりと見ているか)
- ポジショニング(インターセプトをするための適切な位置取りができているか)
- 一瞬の瞬発力(ここぞというタイミングで素早く移動できるか)
などなど。
正直なところ、中学生年代でDMFをスカウトするのは難しいです。
ジュニアユースのチームは、どうしてもタイプ的にCMFを2枚並べるチームが多いからです。
ショートパスの精度
DMFに必要なのは、ボール奪取の能力とともに、奪ったボールを確実に味方に繋ぐパス精度です。
この2つが揃っていることで、DMFとしての能力としては申し分ありません。
インターセプトした後というのは、相手と体をぶつけたり、足を伸ばしたりして体勢が崩れてしまっています。
その体勢を崩した状態でも、正確にパスを繋げることのできる選手はスカウティングの目に留まります。
身体能力ももちろんですが、バランス感覚というか、そういう類のものも必要ですね。
自分のプレーの特徴を理解しよう!
今回の記事では、ディフェンスのポジションを中心にスカウティングの際の着眼点を見ていきました。
ここで挙げている特徴は、あくまでも僕が所属している高校サッカー部のチームに沿った選考基準になります。
他の特徴を重視しているスカウトマンもいるでしょうし、一概に今回の例が正解を言い切ることはできません。
ただ、一つ言えることは、選手には自分の特徴を理解しておいてもらいたいです。
やはり自分の特徴を理解しておらず、自分の苦手なプレーばかりを試合でしているようでは、その選手は輝きを見せることができません。
- 自分は身体能力が高いのか?
- パスの精度が高いのか?
- 周りをよく見て的確なプレーが選択できるのか?
などなど、自分の特徴をぜひご自身で捉えていただけると!
プロテインの摂取で当たり負けしない体づくり!
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こちらは過去にも記事を出していますので、読んで自分自身に必要な成分が配合されたものを購入していただければと思います。
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すぐにデカくなれるので、マジでおすすめです。
眠いのでここらへんで。
明日もまた札幌行かねばならんのんです…。しかも日帰りやで…。
以上、前のポジションは明日に書きます。おやすみなさい。